岐阜支部 店舗インタビュー

第7回  カタログネットTシャツ工房(株式会社ケイハウス)

2強寡占のこー費豆市場に挑む 得意分野に特化し埋もれない経営 コーヒーばかの店代表取締役廣瀬祥一

運営サイト カタログネットTシャツ工房壱番店

“脱”下請けが出店きっかけ

堀:とても立派な工場ですが、ネットで販売されている商品は自社生産品ですか?

服部:はい、Tシャツ等の素材は仕入れていますが、プリントは自社加工しています。岐阜にまだまだ活気がありアパルが花形産業だった昭和63年に、プリント加工業として独立開業しました。その加工屋の延長で、現在のネットショップ運営に至っています。

堀:ネット事業に進出されたきっかけは?

服部:バブル経済崩壊後、多くの取引先が『中国』など海外へ生産拠点を移しました。プリント加工は下請業なので、取引量が減っていく一方の状況に危機感を覚え、ネット販売に活路を見出そうと2006年に地元笠松の商工会に相談に行ったのがきっかけですね。 正直、パソコン操作にも全く自信のなかった時で『やならければ』という思いだけで動いていました。 商工会のアドバイスもあり、パソコンスキルの未熟さを補うためテンプレート形式で出品できるモールでのネット販売を決断しました。何しろ60歳からのチャレンジだったので、振り返るとパソコンも出来ない状況で良く開業に漕ぎつけたなぁと思いますよ(笑)

堀:ということは楽天、もしくはYahooショッピングでのスタートですか?

服部:いいえ。2006年に開業したネットショップ1号店はとても小さなモールへの出店で、ほとんど売れなかったんですね。そこはすぐに見切りをつけ閉店し、2007年5月にYahooショッピング、同年10月に楽天を続けて開業させました。現在はamazonにも出店しているのですが、これは2011年にamazonより1年間出店料金サービスの誘いを受け販路を広げたんですね。

開業当初から世界を視野に

開業当初から世界を視野に

堀:オープン当初から『武将Tシャツ』など和柄メインだったんですか?

服部:ネットショップ開業時に、まず考えたのがお店のコンセプト。『どこかにあるものを並べて売るのではなく、オリジナルで勝負』と他店との“違い”を明確にしたかったので、どのように特色を出していくのか?考え抜きました。

独立前は企画畑一筋で30年近くアパレル商品をリリースする側に居たので、【真似】ではない【個性】にこだわりたと考えていたんですね。コンセプトを固めていく中で、プリント加工で扱った案件のひとつ『大河ドラマ風林火山』のTシャツを思い出し、コレだっ!と閃いたんです。
武将Tシャツに絞り込むことでお店のコンセプトが明確になる、と直感しました。
なおかつ、日本国内はもちろん『世界中に売れる』Tシャツだと一気に夢が広がったんですね。日本=サムライというシンプルな訴求ポイント絞り込み、小さな会社でもネットを使えば武将Tシャツで世界を相手に商売が出来ると心躍りました。

堀:2006年当初から世界を販路として考えていたんですね。OPENしてからの反応はいかがですか?

服部:本業の先行きを案じて『なんとかしなければ』という思いだけで立ち上げたショップですが、いざOPENしてみるといろいろ苦労しましたね。今、思い返してみるとライバル店が少なかった分、当時は自店舗の事だけを考えればよかったので楽だったんでしょうけど・・・それでも試行錯誤の連続でした。徐々に全国から注文が入るのを見て、ネット販売の可能性に改めて気づかされましたね。

それからは、とにかく店を知ってもらうことが最優先と考え、その頃流行っていた『プレゼント企画でメールアドレスを獲得』し販促に取り組んだり、1年365日ずっとポイント10倍で購買意欲を喚起し続け、さらに18時までの注文は当日出荷を心掛けレビュー向上にも取り組みました。
ユニークな企画としては同梱物に三角スピードくじを1年以上入れ続けましたね。小さな会社はどうしても投資が限定されるので、サービスと工夫だけは労を惜しんではいけないと決めていました。

堀:ん?スピードくじの同梱とは、どのように活用されたのですか?

服部:特等と1等~3等の『あたり』を入れ、商品に同梱して送付していました。商品に三角くじが入っているなんて誰も思っていませんよね。でもクジを見つけたら人って確かめたくなる。もともと『クジ』が入っていると思っていないので、ハズレてもお客様を落胆させることも少ないでしょう。当った方にはメールで連絡をいただくと粗品をプレゼント。ハズレたお客様にも『なんか面白いことやっている店だなぁ』と思っていただければ当社にとっては大きな収穫。とにかく、お客様へサプライズを演出し、店を知ってもらうことを心掛けていました。

堀:アナログな『スピードクジ』でお客様とコミュニケーションを取るとは面白いですね!広告宣伝費をかけずに『知恵を絞って売る』という姿勢が感じられます。

服部:今でもその姿勢は変わらないですね。広告宣伝費もほとんど使っていません。その代わりにプリント前の『無地Tシャツ』を最安値で販売しています。広告費をかけて露出を高めるより、購入者を確実に得ることができるし、広告費はモール側にはプラスになるけどお客様のメリットにはならない。
だけど最安値はお客様のタメになる。同じお金を費やすのなら、お客様の事を考えた方がいい。正直、無地のTシャツを売れば売るほど赤字ですが、お客様に喜んでもらえる広告方法と思えるからこそ続けています。

所有欲を刺激する豊富な商品

堀:つい、モール側のコンサルに勧められるまま広告を買ってしまいがちですが、信念を持った取り組みですね。その姿勢は必ずお客様にも伝わると思います。

服部:はい、おかげさまで生産能力の限界に迫る注文数を頂戴するようになりました。現在、息子と2人で切り盛りしているのですが、私が製造、息子が受発注と出荷処理を担当。それぞれの処理能力が許容ギリギリまで来ています。
お客様の中には、新着アイテムを必ず購入される『超』がつくほどの常連の方もいらっしゃいます。新作デザインに限らず、既存デザインの生地色を変えた数量限定Tシャツが、すぐに完売する人気ぶり。
当社のTシャツを壁一面に飾った写真をお客様から頂いた事があるのですが、ファンの方々の商品への愛着に接し『武将Tシャツを売ってて良かった』と心から感動しました。
決して万人受けするジャンルのTシャツではありませんが、コアなファンには熱望される商品であり、必ず世界でも通用すると確信を持てるようになってきました。Tシャツというアパレルのカテゴリーではなく、日本っぽい“みやげ品”という特質を持ちながらも、日本が誇る“フィギュア”と同じコレクター向けの『おもちゃ・ホビー』に近い商材だと思っています。見方によっては、各武将たちがキャラクター化していて、ファンの方々の所有欲を刺激できているのかもしれませんね。

堀:Tシャツなのにアパレルジャンルの枠にはまっていませんね。コレクターの存在やホビーと傾向が似ている商品特性は、まさに世界へ勝負できる商材だと思います。海外向けに特に工夫されている点があれば教えてください。

服部:サイズ展開です。海外から注文の多いTシャツは5XLまでサイズを揃えており、意外とキングサイズの中では5XLのオーダーが最も多いんですね。
さらに、ほぼ日本の歴史教科書に出てくる武将を網羅し、豊富な品揃えを意識しています。それも毎年毎年、NHKの大河ドラマに合わせて武将数を増やしていますし・・・。武将モノを中心に、現在は200デザイン程あり、これも自社製造だからこそできる品揃えであり、お客様の目当ての武将が必ず見つかるサイトだと自信を持っています。
その品揃えが目に留まったのか『歴史人』という月刊誌とのコラボ話が持ち込まれたり、昨年はアメリカで開催されたクールジャパンの展示会に出品させてもらったり。やっと周りに当店の存在を認めていただけるようになってきました。

親子、二人三脚で販路拡大

親子二人三脚
親子二人三脚

堀:OPEN当初の思いが、まさに結実しつつありますね。今後の目標は?

服部:
まずは国内と海外の販売比率を5対5にすること。それには『やならければならないこと』だらけです。
サイトは開店当時のままのデザインなので今では古臭く感じるし、海外への販売も現状は日本のモールを通してのみで海外amazoへ出店もしなければ・・・と思っています。さらに言語の違う海外へ販売するためには、視覚的な訴求力を上げなければならず、その意味で商品画像のクオリティを改善しなければなりません。また国内販売に限って言えばスマホ経由の注文数がPCを逆転したにもかかわらず、ほぼスマホサイトは手つかず。
全てが喫緊の課題ばかりですが、息子と2人での運営なので出来ることには限界があります。2人で意見をぶつけ合いながら、ひとつひとつ課題を乗り越え、より良いサイト運営にしていきたいと思っています。

メルマガ読者プレゼント

今回はケイハウスさんより『武将Tシャツ』をプレゼント!

応募締切: 平成27年10月30日(金)17:00
当選者の発表は賞品の発送をもってかえさせて頂きます。
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会社概要

社名 株式会社ケイハウス
所在地 羽島郡笠松町円城寺川田330
展開店舗 [楽天]